るりとうわた

日常をつづる

折りとたたみの日本文化(1)


鶴と風船、あやめとつのこう箱、ちょうむすび

孫は男の子なので、よく飛ぶ紙飛行、よく回る駒を作ろうとおいてあった折り紙で、懐かしいものを折ってみました。(笑)
案外覚えているものですが、時々忘れたところはnet検索でチェクできました。
1年ほど前から月2回踊りの稽古をしていますが、この着付けがまさに折り紙の世界と同じなんです。

今襦袢は上下に分かれているものが一般的で、後で調整が出来るのでとても便利です。
この襦袢さえしっかり着付けると上の着物はそれに巻きつけ、まさに折りたたむだけのことです。
私が持っている着物は若いときのサイズに合わせて親が作ってくれたもので、踊りは袂を使うことが多く、袂が少し短過ぎます。
友人は手が長く、袂が短いという着物が、私にはぴったりでそれを譲り受けて着ています、ところがおはしょりが長すぎる。(笑)
これもおはしょり丈を決めて、上におり上げてたたむと、綺麗に帯の中に隠れてしまいます、しかも皺なく綺麗に折りたたむのがこつです。
こうしてサイズが違っても着物は使えるのです。
また帯に至っては長い1本の布ですから、どんなサイズの人でも(よほど大柄でない限り)使えます。
お稽古には下の写真のような半幅帯を使うのですが、これを巻いて、折りたたむだけで素晴らしい立体のものが出来るのですから、本当に感心してしまいます。


私は前で巻いて後ろに回すやり方でしかもワンパターンしか出来ませんが、先輩達は日によっていろんな結び方で来るので、これが一本の帯で出来るのか?と目を見張ることが多いです。
最近は私も先輩に違う結び方をしてもらって変化を楽しんでいます。

ある日、4本しかない半幅帯なのに、洗濯を干しながら今日はどれに合わせようと迷っていて、時間になって飛び出したらしく、いざ着ようとしたら帯がない!
伊達締めで踊るしかないと思っていたら、先輩が包んできた大き目の風呂敷に目をつけ、それをたたんで結んでくれたら、ちゃんとした帯になりました。
しかも後ろに小さい貝の口の付いた洒落た帯になり、深く感動しました。
1枚の布が折りたたむだけで様々な形を成し、それを広げると元に戻るという、無駄の無い日本文化はまた奥が深いですね。