るりとうわた

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ノーベル平和賞 劉暁波氏に決定!

ノルウェーは、外圧に屈しませんでしたね。
中国の傅瑩(ふえい)外務次官が今年6月、「中国に対する非友好的な態度になるだろう」と述べ、中国反体制活動家に平和賞を与えないよう露骨に圧力をかけたといわれていました。

【北京・米村耕一、上海・鈴木玲子】ノーベル平和賞受賞が決まった劉暁波氏(54)の妻、劉霞さん(49)が住む北京市北西部の団地には8日、各国の100人近い報道陣が詰め掛けたが、中国当局は団地内に入ることを阻止した。劉霞さんは外出を禁じられた模様だが、友人を通じて「受賞は08憲章を支持したすべての人のものだ」というメッセージを発表した。劉氏の知人は「多くの人が08憲章と劉暁波について知るだろう。これが変化の始まりだ」と述べ、平和賞が民主化への追い風になることへの期待感を語った。

 劉霞さんはまた、香港のケーブルテレビの電話インタビューに応じ「きょうは家から出られないが、明日、暁波と会う予定なので、会ったら真っ先にこの素晴らしい受賞を伝えたい」と、声を時折詰まらせながら喜びを語った。

 さらに「中国国内では騒ぎになるだろう。短期的には監視や圧力があるだろうが、長い目で見ればいいところもある。中国政府に圧力がかかり(刑期が)短くなることもありうる」と釈放への期待感を表明。「暁波の二十数年来の頑張りが認められた。彼は無罪だと全世界に言いたい。私は彼を誇りに思っている」と話した。

 団地前には「08憲章」の署名者の一人である北京大学の夏業良教授が現れ、報道陣に「感動したし、興奮している」と声を詰まらせながら語った。

 教授は、劉霞さんと約束があったので訪れたというが、団地には入れなかった。また、外出する際に大学当局から「今日は誰とも会わないように」と警告されたという。「こうした場に出てくるだけで危険があるということが、そもそもおかしい。法律があって法治がない」と付け加えた。

 劉霞さんはこの日、受賞が決まったら報道陣の前に姿を現すことになっていた。時間も決められていたが、報道陣を多数の公安関係者が取り囲む中、時間をすぎても姿を現さなかった


劉暁波氏をはじめ民主化を求める人々は、インターネットという武器を手に、厳しい言論統制の中、ネットに次々と論文などを発表したと言われています。
またたく間に世界に発信できるのですから、17世紀は「ペンは剣よりも強し」でしたが、現代はネット配信の時代です。

劉氏はネット以前の活動について「文章は手書き。郵便では送れないから外国の大使館などのファクスを借りて海外に送った」と振り返った。

 ネットで状況は一変する。「現在はメールを使えばあっという間に私の文章が世界中に掲載され、ネット上の署名活動は何千人と集められる。自分の意見を自由に伝え、たくさんの人間をまとめる力がネットにはある」。ネットを武器にした民主化運動はその後の「08憲章」に結実する。

 一方、劉氏は「政府はネット統制を強めている。ネットによる言論活動を理由に罪に問われる例が日に日に多くなっている」と警戒していた。その後、劉氏は投獄された。

 劉氏は、政府の「ブラックリストに載り」(劉氏)投獄や強制労働を経験した。それでも圧力に屈せず約20年間、民主化運動に携わった。「民主化を求める声がネットを通じ世界に広がり、そこで生まれた世論や励ましが信念の支えとなる」と語った。【河津啓介】

もう一国内のことではなく世界の目が見つめていますので、中国政府もこれ以上の弾圧は困難なのでは、と思います。
更に民主化が進むといいですね。

 ◇08憲章◇
 08年12月10日付(発表は9日)で、中国の作家ら303人が連名で出した中国の民主化を求める宣言文。中国共産党一党独裁体制の廃止や三権分立、集会の自由など人権状況の改善などを求めている。劉暁波氏ら作家や弁護士、学者らの著名人が実名で発表した。多くの著名人が中国共産党の統治を公然と批判したのは異例。国内外で大きな反響を呼び、インターネット上では約1万人が署名。劉氏は発表の前日に拘束された。