るりとうわた

日常をつづる

防災訓練の日


昨日は市の防災訓練の日でした。(毎年9月1日に近い日曜日)
自治会活動としても盆踊り大会同様に、一大イベントです。
それに昨年の訓練が、台風の影響で中止になり、その分、今年は2年分の訓練となります。

住宅内を4つのブロックに区分けして、大体1ブロック100軒前後で、東西南北の4つの公園に避難したとして訓練を行います。
私は組長兼東ブロックの情報担当で、写真のトランシーバーで本部と連絡を取る係りです。
本部役員のブロック長が全体の指揮を取り、そのブロック長が集計した人数を私が本部に報告する役です。
ところが、同じ街区のそのブロック長さんが、1週間前に体調不良で入院されてしまいました。
奥さんから電話を頂いて、ご主人は79歳だそうで、ここのところ自治会の役員会の集まりも多く、こういう役に適任な年齢なのか?どうか?考えて欲しいと言われました。
私もこんなに自治会の仕事があるとは思わなかったし、異常気象が続いているから体力消耗が厳しいですね、と話しながらも、組長と本部役員とでは仕事が違うので、本部に電話をするとちゃんと対応してくれると思います。と話しました。
すると次の日に、副ブロック長という方から電話があり、ブロック長が出れなくなり代役を任されましたが、私は組長も兼ねているので、情報の方で人数確認をお願いします。と言われました。
はてな?私も組長と兼務ですが〜(笑)
ブロック長も副ブロック長も男性で、20年前とは様変わりして、組長会議も圧倒的に男性の構成員で、元々自治会への登録が世帯主ですから男性名です。

ところがうちみたいに、家の用はすべて女性がするという名残が残っている家庭もあり、私のブロックでは常に3名の女性が出席し、約3分の1という具合です。
もちろん中には世帯主が女性になった家庭も増えてきていますから、ほぼ全体の3割が女性です、本部役員にいたっては紅一点です。
先日の夏祭りで、ジュースを渡すと、その方が子供の幼稚園時代にママさん卓球をしていたお仲間で、「いや〜ひさしぶり」と会話しました。
同じ住宅内にありながらめったに会わなかったのに一度会うと続けて会うもので、その後立ち話で「なんだ今年は組長だったの?」と言われ、「そうなのよ」「ご主人は出ないの?」「う〜んまだ余り」と言いつつ、「お宅のブロックは見事よね、いつも全員男性だもの、しっかりしているわ」と私が言うと、彼女は「うん、どっちがしっかりしているのか・・・」と。
「そうだよね!、そういうことだわ、女性がしっかりしてるんだわ〜」と、二人で大笑いしました。
我が家は遅れているのかな。(笑)
この話をすると、入院したブロック長さんとも親睦会で親しくなったことだし、夫も防災訓練に出ることになりました。

訓練当日は、8時に集合して、訓練用の道具類を設置し、下準備をしました。
もう日差しは強く、これだけでも汗だくです。
ペットボトルのお茶と水も配置して出席者に手渡し、脱水症状の予防にします。
8時45分に一旦解散し、9時の地震発生のサイレンを待ちます。
9時、市のサイレンと地震発生のアナウンスがあり、家の中で避難、危険のチェックをします。
その後、組長は、各戸安全確認をして回ります。
チャイムを鳴らすとみなさん、早くに出て来てくださいますので、12軒を7分で完了です。
その時にも9時半、公園に集合です、と声をかけます。
夫が出てくれたのでブロックのプラカードを持ってもらい、そこに集合しお茶を渡してもらいました。
こういう時は親睦会もしているので出席率がいいのは嬉しいことです。
ほぼ35分に確認終了、95戸安全確認済み、避難者70名、小学生2名、本部に報告です。
いや〜速かったですね、5分で終了しました。

その後、まず、毛布を広げ、両端をくるくる巻きながら、担架を作り、3人3人でけが人を運ぶ訓練を交互に体験してもらいます。
その次は、男性中心に、チェンソーとジャッキで、倒れた材木、家具を持ち上げ、切る訓練をします。
この地域は海はないし、川も崖もありませんから、地震による家の倒壊が大きな問題となるでしょう、そういう点でも阪神大震災の教訓が生かされます。
専門家の救援を待つのではなく、早期に倒壊した中から怪我人を救い出すことが大事なことになるからです。
チェンソーにしても年配の方はぶれるけど、若い方はしっかり抑えられるので、見ていても安心です。
でもその若い30代40代は1割に満たない人数ですし、日曜日でなければいません。
住宅内の高齢化の波はひたひたと押し寄せています。
そして8時に集合した時に、副ブロック長さんが不安気にしておられたので、今年の若い女性組長さんにもう一人の女性の方と「ご主人おられますか?」と尋ねました。そのご主人は昨年の本部役員(2年任期)をされ今年交代になり、組長役が回ってきて、奥さんと交互に出席されていました。
「いる」と言うので、「出てもらえない?助かるけれど」と頼み込むと、快く引き受け携帯で話してくれ了解を得ました。
声が大きくてよく届くので、副ブロック長の補佐役をしてもらいました。
経験者は本当に強い応援団です、だから、チェンソーでもジャッキでも経験することが大事と言うことです。

その間、トランシーバーは「こちら北、本部どうぞ」「こちら本部です、北どうぞ」と、延々と交信の声が流れます。
終了するまで、スイッチは入れておくことなので、うるさくても切れません。
要するに本部と北ブロックは対角線上になり距離が一番遠いので交信ができなかったようです、それで西経由で確認をしあったそうです。
これは何年物のトランシーバーなのでしょうか?最新のものなら、そういうこともないのでしょうが・・、買い替えるにも予算が必要ですから。

チェンソーの訓練中、女性3人でかまどに火を入れ、8リットルのお湯を沸かします。
湧いたお湯をやかんに入れ、3種のアルファ米(赤飯、五目、野菜)に蓋を開けて注ぎ20分待ちます。
これが、30枚(3日分程)の新聞紙で8ℓのお湯を見事に7分で沸かせるのですから、これは大いに役に立ちそうです。
新聞紙のない家はないでしょうし、インクがついているので火力が出るし、新聞紙を固めに絞ると火持ちがいいようです。

最後にお皿に半分に分け試食してもらい、10時半頃終了となり、「本部、ただいま東は解散しました」と連絡終了です。
2種に分かれ、他は消火訓練とテントとトイレの設営訓練をしたブロックもあったようです。
途中倒れたり、具合が悪くなる人もなく無事に終了することが出来ました。

その後反省会では色んな意見が出ました。
「1回きりのリハーサルで、チンエンソーの指導なんて無理です、逆に持ち方も、切る歯の向きも違うと、するたびにいちいち言われた」という意見もあり、
「そういう経験者がいるということが分かっただけでも良かったんじゃないですか」「そういう特技のある人をもっと見つけ出した方がいい」、経験がものを言うのですから、指導しようと思わなければいいのでは、という意見も。
後は、どこでも同じ年齢の問題が出ます、「組長も順番に回るのでなくできる人が何年でもすればどうか」とか、「年配者には負担だから、70代は役員に選ばないで60代中心にしたらどうか」とか・・・
そんなことを言っていたら、もう5、6年も経ったら役員をする人は誰もいなくなります。
「出来ることをしていくしかないのでは」、と話し合ったり。
結論としては組長は毎年変わるので、自主防災会のボランティア(会員)を増やして、もっと色んな事の出来る経験者を増やそうということになりました。
暑い長い〜〜一日でした。
汗だくで3回も着替えましたが、そのうちに秋風が吹くかな〜。