るりとうわた

日常をつづる

現実


庭の雪はほとんど溶けました。裏庭にはまだ雪が残っています。
その雪で、水仙の花が倒れてしまい、折れ曲がったところから切って、瓶に挿しました。
良い香りがします。

フィギアスケートのエキシビジョンを見ようと思っていたのに、オリンピックも閉会式も吹っ飛んでしまいました。
近所の方が亡くなられて、お通夜とお葬式に行ってきました。
胃潰瘍とは聞いていたのですが、病気が分かって1年位と、あまりにも急な話で驚いてしまいました。
下の娘さんの2人目のお子さんが5月に生まれる予定で、それまで持たないかも知れないと言われたのよと(胃潰瘍で無かったと知る)、お隣さんに聞かされたのは、2週間前のことでした。
今年65歳で、これから年金をもらえる年齢に達したばかりです。
1年前までまだ仕事もされていました。
働いて、働いて、これから・・・という時です。
私は思い出があって、ここに引っ越しして、下の娘が2歳ぐらいの時に、トイレに入り、中の鍵をいじって、その鍵を掛けてしまったことがありました。
本人は訳がわからず「お母さん、はやく出してよ〜」と言うのですが、
まだ右も左もわからず、「こっちに回してごらん」と言っても意味も分からず、
後ろの小窓から、「それを動かしてごらん」「こっちに」「回る方に」と言っても意味が通じません、長い棒を持ってきて、動かそうとしても出来ませんでした。
その時に会社の休みの日でいらしたそのTさんのご主人が、フェンスを乗り越えて来てくださり、ドライバーで柵を外して、小窓から入り、鍵を開けてくださいました。
大助かりした、忘れられない思い出でした。
日曜大工が大好きで、サンデッキも手作りで、家のペンキ塗りも自分でこなされるほど器用でした。
ラソンもされるほど元気な方でした。
「なんで自分なんだー」と仰ったそうです・・・
本当に、そう思います。

ご近所の方・お二人と、私たち夫婦で参列し、夫の運転で2往復しました。
このお二人もすでに未亡人ですから、向こう3軒未亡人の家庭が続きます。
私が「寂しくなりますね」と話すと。
お二人が、夫に「元気で 長生きしてくださいね」とおっしゃいました。
夫が「はい、頑張ります」と返事をしていました。
私もそれを望んでいます。

みんなそれを望んでいて、叶わぬ現実があるのですよね・・・