るりとうわた

日常をつづる

観劇


昨日出掛けると朝、午前中は、雨が降っていませんでした。
会う友人は”晴れ女”ということで、期待通りかと思ったのですが、彼女と会う時間になると、残念ながら雨が降ってきました。
彼女曰く、最近は効力が無くなって来て、しばし雨に遭遇するようで、”晴れ女”はもう返上だそうです。(笑)
今回は久々に帝劇で、ミュージカルです、そうでもないかな・・・。
映画「天使にラブソング」の舞台版です。(ネタバレあり)

『シスター・アクト〜天使にラブ・ソングを〜』

<キャスト&スタッフ>
作曲:アラン・メンケン
作詞:グレン・スレイター
台本:チェリ・シュタインケルナー&ビル・シュタインケルナー
演出:山田和也
出演:瀬奈じゅん/森 公美子、石井一孝、大澄 賢也/吉原 光夫、村井國夫、
鳳 蘭 他

ストーリー

破天荒な黒人クラブ歌手デロリスは、殺人事件を目撃したことでマフィアのボスに命を狙われるハメに。重要証人であるデロリスは、警察の指示でカトリック修道院に匿って貰うが、規律厳しい修道女たちからは天真爛漫なデロリスは煙たがられてしまう。

そんなある日、修道院聖歌隊の歌があまりに下手なのを耳にしたデロリスは、修道院長の勧めもあって、クラブ歌手として鍛えた歌声と持ち前の明るいキャラクターを活かして聖歌隊の特訓に励むことになる。やがて、デロリスに触発された修道女たちは、今まで気づかなかった「自分を信じる」というシンプルで大切なことを発見し、デロリスもまた修道女たちから「他人を信頼する」ことを教わる中で、互いに信頼関係が芽生え、聖歌隊のコーラスも見る見る上達する。

が、噂を聞きつけた修道院にマフィアの手が伸びるのも時間の問題であった・・・。果たしてデロリスは無事に切り抜けることが出来るのか?
修道院聖歌隊を巻き込んだ一大作戦が始まる!


その演出をされた山田和也さんのインタビューが、わかりやすいので

舞台は1977年、この年は映画『サターデー・ナイト・フィーバー』が大ヒットした年でありまして、その時代を席巻していた音楽というのはディスコミュージックだったわけです。
デロリスの台詞にも出てくるのですがドナ・サマーであったり、世代によってはとても懐かしく感じるテイストの音楽をアラン・メンケンが作曲しています。このアラン・メンケンという人は『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』やディズニー映画の『美女と野獣』『アラジン』『ポカホンタス』の音楽を作っていて、この彼がウーピー・ゴールドバーグと一緒に作ったミュージカルになります。
初演はロンドンですが、ブロードウェイやヨーロッパ各地でも上演されていて、ついに日本で上演されることになりました。
とっても素敵なストーリー、これが一番の見所でもあると思います。しがない日常を送っている人たちが音楽によって変わっていく様や、価値観の異なる対立する人たちが音楽を通じて心を通わせていく姿など、そういう素敵なストーリーの中で、映画をご覧になった方はご存知と思いますが、廃院になりそうな修道院に、ギャングから身を守るためにウーピー演じるデロリスが不本意ながら逃げてきて、規律通りに生活しなくてはならないことが嫌でたまらない修道女達にディスコミュージックを教えることでのカルチャーギャップであったり、そこで起こる波紋であったり、笑いが起きたり、新しい人間関係が生まれたり、素敵なことがどんどん起こるという、そういうミュージカルになっています。
とにかく、この顔ぶれで素敵な音楽を、笑いを堪能して頂ければと思います。素敵なショー的なシーンもたくさんありますので、どうぞご期待ください。

私たちが見たのは、森 公美子さんの回です。(瀬奈さんの回も観たいものです)
この映画の舞台化と聞いた時から、すでに森公美子さんの顔が浮かびましたし、舞台を観ても、まさにはまり役です。
初主演というのが驚きでしたが、パワーフルで、もう身体で歌い上げるという感じで、役柄にもぴったりという感じでした。
帝劇では初主演ということかもしれませんが、他の役もいくつか見ましたが、この役が最適でした。

また厳格な修道院長の鳳 蘭さんが、上手かったです。
少し震えるようなセリフ回しで、神に仕える身としても、冷静を務めながらも、歌手デロリスの暴走に我慢ならない感じが良く出ていました。
修道院長と奔放な歌手デロリスとのやりとりに、世界観の食い違いや価値観の違いに、笑いが起きたり、歌の力にミュージカルの楽しさを感じました。
やはり、ミュージカルは楽しく盛り上がる方が、梅雨空の鬱陶しさもはねかえせる感じで、気分爽快でした。
人は、人の出会いで、また変わることが出来るのだ〜を再認識できました。

アンコールでは、会場も総立ちで、森さんものりのりで、1曲歌い上げていました。(笑)

舞台前後の友人とのお喋り大会も、大いにストレス解消となりました。

おまけに、会場を出ようとした時に、親子連れに声を掛けられて、4年振りかの再再会となりました。
結婚して団地に住んでいた時の3年間ぐらいの友人で、震災前だったのできっとと4年前だと思うのですが、バッタリデパートの婦人服売り場でお会いし、その時も彼女たちは母娘の二人で、30年振りぐらいの再会でした。
早送りのその後を話し、娘さん夫婦が近くに住んでいて、母娘でミュージカルファンだと話していました。
私もミュージカルというより観劇が趣味なので、どこかの会場で会うかもね、と話していたことが現実となりました。(笑)
声を掛けて頂いて、嬉しかったです。
1人での帰り道に、思い出したのですが、彼女は出身がたしか気仙沼だったと思うので、東北大震災で、きっとご家族の方がご無事だったと思うのですが、一度お見舞いを述べたいと思っていたのですが、咄嗟のことで、頭に浮かばなかったです。

でも、有意義な時間が持てた一日でした。