るりとうわた

日常をつづる

「核のゴミ」の行き場がない


昨日の報道ステーションは『最終処分場はどこへ… 行き場のない「核のゴミ」』でした。
私は途中から見たのですが、ドイツの最終処分場になるはずだったアッセの岩塩坑を取り上げていました。
安定した地層で、水を通さず、亀裂を自訴修復するので、核のゴミを安全に閉じ込めることが出来るとされていました、それで、1967年から1978年の間に12万6千本の核のゴミが埋められました。

ところが、地下水の流入により、塩の結晶が垂れています。
これも想定外だそうですが、

岩塩にいくつも廃棄物を入れるための穴を開けたために圧力により亀裂が入ったそうです。
その後、使用を辞め、コンクリートで固めた核のゴミを再回収するそうですが、次の最終処分場が決まらないそうです。
こういう過程を経て、福島の原発事故後、ドイツはこれ以上核のゴミは増やさないと原発停止を決めました。
その岩塩の上の農場では地下水の汚染から土壌の汚染は大丈夫か?と愁えています。

そして次はフィンランドの核のゴミの最終処分地のオンカロに向かいます。

これは、放射能が完全に消えるのに10万年と言う歳月がかかる、そのオンカロを後世に残すのは・・・、と問うた映画を見ました。

その右のDVDを持っています。
それでも今は、このオンカロが最先端の内容です。
しかし、ここも、想定外(これさえも)ということでしょうか、地下水の流入があり、まだ使われていません。
8割は使えるだろうが、その良し悪しを試験中で、まだ使われいないということです。

と、言うことは、全世界で、核のゴミの最終処分場はどこにも無いということです。

日本はもともと地震国、火山国、地下水が多くて不適ですから、まだありません。
それなのに原発が50基もあり、まだ再稼働をしようと言うのですから、無謀も無謀、どう次世代に押し付ける積りでしょうか?
フィンランドは6基分はオンカロが処分場になるのですが、その後の処分場がなければ、新規は作らないそうです。

2月に日本学術会議は、保管場所の確保をせずに、再稼働を容認出来ないと、ごく当たり前の結論を出しました。

核のごみ:日本学術会議が計12項目の政策提言
毎日新聞 2015年02月17日 21時47分

 有識者で作る日本学術会議は17日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の処分のあり方を議論する検討委員会(委員長=今田高俊・東京工業大名誉教授)を開いた。ごみを地中深くに埋める地層処分を将来的に導入することを前提にしつつも、原則50年間、地上施設で暫定的に保管することなどを含む政策提言をまとめた。

提言は計12項目。核のごみの保管・処分は電力会社の責任と明記。電力会社が配電地域ごとに暫定保管施設を少なくとも1カ所設置するように求めた。同時に、原発再稼働や新増設に当たっては、こうした暫定保管施設の確保を前提条件とすることも盛り込んだ。

 国民の合意形成を図るため、市民が参加する「核のごみ問題国民会議」の設置も提唱した。今田委員長は記者会見で「再稼働を進めるなら、政府はごみ処分方針について国民に明確なプランを示す必要がある」と述べた。【中西拓司】

それに対し、電気連合会の関電社長は、

この後に、「とにかく一日も早い再稼働を目指してまいりたいと思います」と述べます。
倫理観も正義も道義もないんだな、という感じで、まあ商売しなきゃ、の立場と考えて、100歩譲っても、
次の経済産業大臣

「この2つ(最終処分場と再稼働)は直接リンクしていると思っておりません」と言っています。
いかに日本には指導する立場の者がいないかが明らかですね、再稼働して出る使用済み燃料棒、そのものの話ですが、一体どうするというのでしょうか?
子供でも分かりそうな話ですが、詭弁どころか強弁ってことでしょうか。
フィンランドの人たちに、日本の感覚を驚かれましたよ


再稼働しなくてもすでに1万7000トンの廃棄物があります、これ以上増やして、それを次世代、子孫に押し付けて行くなんて、人間としてできません。
世界の人に恥ずかしくて顔向けできませんが。
目先の豊かさだけを追いかけては国を滅ぼす元になるのでは・・・、国でなくて地球ですね。
10万年の間に何度氷河期が来るかも知れないと・・・、そんな規模の話に、現代人は放射能をまき散らし、汚しているなんて、今やめなきゃ恨まれます。