るりとうわた

日常をつづる

睡眠口座と社会見学

先の平塚行で、確認したいことがありました。
それは、東洋信託銀行の口座が、睡眠口座に?なっているかもということでした。
以前は平塚にバスで出掛けることも多々あったのですが、娘たちが大きくなり、東京へ勤めたり、結婚して東京へ行くと、すっかり買物圏も広がり、電車で東京へ出かけることになりました。
また以前より車も増えて、バスも時間が掛かるようになり、バスに乗らなくなったので、平塚と疎遠になったというのもあります。

それで、平塚の東洋信託銀行に口座があったのですが、それが使われなくなって数年が経ち、今年の初めに預金が国庫に入るというような手紙が来ていました。
普通預金と定期預金の両方があります。
妹と平塚で会い、その時場所確認をしたのですが、東洋信託銀行は今は三菱UFJ信託銀行となり、2回の合併かを繰り返し、その名前さえ残っていません。
東洋信託銀行の場所はもう他の建物が建ち、三菱UFJ信託銀行は駅の横にありました。
そこでATM機で、持っている通帳で、残高照会または記帳をしたのですが、予想通り、窓口へおいでくださいと出て、この通帳では使えませんでした。
それで、2日後に複数の印鑑(どの印鑑か記憶がない)を持ち今度は窓口に行きました。
そこで、一枚の通帳に対して、「この通帳はどなたですか?」と聞かれて、びっくりです。
夫名義になっているではありませんか?
私のは中が定期と普通の総合口座になっていて、夫のは普通預金5000円入金で口座が開かれたまま使用されていません。
間違いなく私が口座を開いたのは記憶しているのですが、私名義だとばかり思っていました。
当時は家族の口座は勝手に作れた時代でしたから・・
2002年で、「もう国庫行きになっているので申請しますから、ご本人が来て下さい」ということで、再々度平塚へ行くことになりました。
私の総合口座は80万円あり、8年前にそのように切りよく整理しましたが、利息(定期預金で)が23500円ほど付いていました。
この元金は来年の家の塗装の費用に当てる積りです。

それで、夫名義の5000円を国庫から取り戻しに、また2日後に夫とバスで出掛けました。
午前10時頃のバスでした。
私達は、バスの中に一段高くなった後部座席に座りました。前半の座席は低く、運転席まで見渡せる見晴らしでした。
前回のバスは午後だったので、学生さんや社会人や勤め人や主婦が多かったのですが、今回は乗る人の大半が高齢者でした。
まさにリアルに来るべき未来社会を予想させる現在社会の一面を見ることになりました。
バスが停車する、ドアが開く、中々人が入ってこない、手が見えて、ステップに足が掛かり、ゆっくりと上がります。
この入口のステップが高くて、上がるのに時間が掛かるのです。
そこに停まって、今度は回数券を取るか、ITカードをかざすのですが、それに手間取ります。
そこからまた一段上がり、そして前の席に着くのに時間が掛かります、まるでスローモーションを見ているようでした。
夫が小声で、「あの状態で、1人で行動とは?誰か付いていないと危ないよ」と言いますが、私も小声で、「その世代は働き盛りで、家にはいないでしょう」「それに病院通いかも」と答えます。
すでに電車と言う乗り物は、人を選んでいるのですね、このバスに乗る状態のご老人は見掛けませんから。
このバスの方が、家からここまで平坦で、まだ乗りやすい身近な乗り物ということです。
ほぼ半数の方は杖をついておられました。
バスの運転手の方は、いちいち、「回数券を取って」とか、「危ないから座ってください」とアナウンスし、降り口では、運転席から体を乗り出して、おじいさんの差し出す財布から、これとこれを入れてと指示と言うより手助けをされていました。
夫と顔を見合わせて、「運転手さんは介護士さんだね」「えらいわ」と話し合いました。
バスの前半分は高齢者ばかりで、誰も一段高い後部座席には来ません。
その中でも自然と席を譲り合いして、高齢の方からちゃんと座席に座れています。
40分位の予定時間が1時間もかかりました。

都会や観光地ではノンステップのバスを見かけますが、あれは電気自動車なのでしょうか?今後是非とも必要ですね。
ご老人には、あの段差はかなり厳しいものに映りました。
それに東京や名古屋では65歳か70歳かは知りませんが、高齢者は無料パスですよね、神奈川県はそうではありませんから、これも不便で不自由です。
海外ではもっと中に入ったところに回数券や料金箱がついていて、乗り口での停滞はまずありませんでした。
見直すところが沢山ありました、早急に改善されるべきです。

すでに4人に一人が65歳と言う日本です、このバスはあと数年後の日本の現状をあらわす縮図のようでした。
夫とまさに生きた授業を受けて来たね、ある意味衝撃的だったと話し合いました。

無事東洋信託銀行との契約も切れ、5000円は後日振り込まれるそうですが、バス賃(520円×2)の二人分に、夫も日産車体跡地のららぽーとへ行きたいと言うので、ららぽーとでお昼を頂き、2000円少しで、ほぼ5000円は使い切りました。(笑)
いやいやお金じゃありません、社会勉強代です。
夫と、足だけは鍛えておこうね、いつまでも歩けるようにしておこうね、と語りました。

ただ帰りのバスで、女子高校生だったと思いますが、バスまで走って来て、その歩調のまんまステップを駆け上る、カモシカのような脚にほれぼれしました。
若いということは、こんなにも違うものなのですね〜

でも、みなさんも、昔はそうだったのです。