るりとうわた

日常をつづる

彩の国さいたま芸術劇場

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やはり東京を超えて行く埼玉は遠かったです。

新宿から埼京線に乗り、大宮の一つ手前の与野本町というところにあります。

新宿だと各停で30分ぐらいだと思います。

そう考えると、日比谷や銀座などとも、そう変わらないのかもしれませんが、遠いところへ来たと感じてしまいます。

この町に蜷川幸雄さんが館長だったさいたま芸術劇場があります。

私はここでは、久々の観劇となります。

 

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 1998年のスタート以来、芸術監督蜷川幸雄のもとで、国内外に次々と話題作を発表してきたシェイクスピア全37戯曲の完全上演を目指す彩の国シェイクスピア・シリーズ。2代目芸術監督に就任した俳優・吉田鋼太郎が演出する『アテネのタイモン』で昨年冬シリーズが再開された。吉田演出2作目、シリーズ第34弾となる次の作品は、史劇『ヘンリー五世』。2013年に第27弾として故蜷川の演出で2部作を1本にまとめて上演、大きな話題となった『ヘンリー四世』の“その後の時代”を描いた作品で、前回、`国王陛下の放蕩息子'ハル王子と、`無頼者の酔いどれ騎士'フォルスタッフという、シェイクスピア作品に登場するキャラクターの中でも高い人気を誇るコンビを演じた松坂桃李吉田鋼太郎が、再びタッグを組む。
松坂桃李演じる、ハル王子改めイングランド王ヘンリー五世の活躍を中心に、英仏百年戦争の激戦のひとつ・アジンコートの戦いに臨む両国の民衆や貴族、軍人たちの姿を群像劇として描く本作。吉田鋼太郎は本作では、作品の各幕で観客を物語へいざなう説明役(コーラス)を務めます。ヘンリー五世を挑発し戦いへと推し進めるフランス皇太子役には、本シリーズ『ヴェローナの二紳士』にて主演を務めた溝端淳平。その父フランス王役に本シリーズに欠かせない名優、横田栄司。無頼漢のピストル役にシェイクスピア・シリーズ初参加の中河内雅貴、イギリス軍の騎士フルエリン役にシリーズ前作『アテネのタイモン』で名演をみせた河内大和など、個性豊かな俳優陣が集結しました。

 吉田鋼太郎さんが、蜷川さんの後を継いで、演出家としての作品は、私ははじめてです。

演者としては、勝村政信さんや白石佳代子さん同様に、蜷川さんの舞台にはなくてはならない存在で、舞台では何度も拝見していました。

 

《あらすじ》

父ヘンリー四世の死とともにハル王子は新王となり、放蕩の限りを尽くした若い時代とはうって変わり才知溢れ尊敬を集めるヘンリー五世に成長した。

フランス皇太子からの挑発を受けた新王は、ついにフランスへの遠征を決意する。

勇猛果敢な新王のもと、意気揚々と進軍するイングランド軍。

敵を迎え撃ち壊滅させようと、うずうずしているフランス軍。巻き込まれていく市民たち。"名誉“の名のもと、戦いは悲惨なものとなっていく。

圧倒的な兵力で押し寄せるフランス軍に対し、瀕死の状態のイングランド軍。

名君ヘンリー五世はこの窮地に何を考えるのか。どう立ち向かうのか。

この大戦争は人々に何をもたらすのか――

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昨年の5月には、新国立劇場での「ヘンリー五世」を観劇しました。

演出:鵜山 仁

出演は:浦井健治岡本健一中嶋朋子、立川三貴、水野龍司、吉村直、木下浩之等でした。

こちらも面白かったので今回も是非見たいと早くから決めていました。

舞台装置は、いくつかの木の階段を組み合わせた搭のようなものが一つあるというシンプルなものでした。

こちらの方がより演劇っぽいという感じがしました。

ストーリーにメリハリがあり、ヘンリー5世の苦悩がよく描かれていました。

蜷川さんの舞台は、独特の舞台装置というか、美的センスがあり、大きな椿の木があり終焉に、椿の花がボタボタと落ちるとか、大きなガラスの箱があるとか、一面鏡の壁があるとか、出演者がうつむいて歩き回るとか・・・独特の演出がありました。

そういう感じではありませんでしたが、戦いの場面では客席を後ろのドアから舞台へ上がり、舞台から客席を通り、ドアに出ると客席をも舞台のように使用していました。

ちょっと遠いですが、次回のシェイクスピアも行けたら行きたいと思っています。