るりとうわた

日常をつづる

世界遺産パムッカレーヒエラポリス


これまでエーゲ海添いをバスで走っていると海岸沿いに別荘地の広がるのがよく目につきました。
これは、貸別荘で国内では公務員の方たちが使用し、後は海外から3か月ほど滞在する方が多く、中でもロシア人が一番多いということです。
またオリーブの産地でもあり、フルーツも豊富に獲れ、モモ、オレンジ、ザクロ、イチジク等、そしてドライフルーツも土産物になっています。

これまで、この時代(古代ギリシャ、ローマ)の都市遺跡はほとんどが海岸部に位置しているのに、このパムッカレーヒエラポリスは最も内陸部にあることでも有名です。

パムッカレ とカッパドキアは、ともに世界でたった29件しか存在しない複合遺産として登録されています。
複合遺産は「文化遺産」「自然遺産」それぞれの登録基準のうち、少なくとも一項目ずつ以上が適用された物件をいうそうで、正式名はヒエラポリス-パムッカレ(トルコ)とギョレメ国立公園およびカッパドキアの岩石遺跡群(トルコ)と言うそうです。

パムッカレとは、トルコ語で「綿の宮殿」「綿(Pamuk)の城(Kale)」という意で、綿とあるのは昔からこのあたりが良質の綿花の一大生産地であることによるそうです。
その台地の上にヒェアラポリス遺跡があるのですが、ここは内陸でも、温泉保養地として栄えた都市だったからでしょう。
トルコは日本と同じように火山があり、温泉が出るのですが、しばしば地震により町が破壊されているのも同じです。

ヒエラポリスはめちゃくちゃ広い土地に円形劇場、アポロ神殿跡、北大浴場など散らばっていて回りきれず、パムッカレの入口へ歩きながら回りを眺めるだけです。

私たちはホテルを7時に出たのですが、15分で着きサマータイムで日本の6時過ぎということで、まだ日の出前であり、日が充分に射さず、写真の色が出ないのが残念です。この早朝から、係り員の方がいて施設が開いているというのも感心です


パムッカレは二酸化炭素を含む弱酸性の雨水が台地を作っている石灰岩中に浸透し、炭酸カルシウムを溶かした地下水となる。その地下水が地熱で温められて地表に湧き出て温泉となり、その温水中から炭酸カルシウム(石灰)が沈殿して、純白の棚田のような景観を作り出したものである。

棚田の畦の部分は、流れてきた植物片などがひっかかり、これに石灰分が沈着して次第に堤のように成長する。これは温水が畦を越流する時に石灰分の沈積が化学的に加速するためでもある。このような景観が約200mの高さにわたって形成されている。

ここのところ温泉を汲みすぎて、枯渇してきているそうです。

それで、幅700mほどある石灰棚のうち、日を決めて各部分ごとに順番に水を流しているとのことです。

以前はここも温泉として入れたのですが、藻が発生し、その後禁止され今は足だけつけることができます。
その影響かどんどん縮小しているようです。

最後に遠くから眺めた音楽堂です、まだ発掘中です。
合わせて1時間の見学時間は短すぎです。移動が多いので仕方がありませんが、残念でした。
8時半にはもうバスはコンヤを目指して出発していました。(笑)