るりとうわた

日常をつづる

参院選挙まで1か月(自民党憲法改正草案と現行憲法の比較)


月日の経つのは本当に早いですね。
6月も入ったばかりなのに、梅雨だ、中休みだ、空梅雨だなどと言っているうちに、すぐ7月になりそうですね。
会期延長がなければ、

参議院選挙 予定】

 平成25年7月4日(木) 公示

 平成25年7月21日(日) 投票

がありますが、すぐです。

先日のサッカーのW杯出場決定のニュースを見ていて、新宿や渋谷の中継で、多くの若者たちが喜ぶ様子が映し出されていました。
やはりサッカ―ファンには若い人が多いので、活気にあふれています。
その映像を見ながら、ふとこんなことを思っていました。
この人たちの中で、どれだけの人が選挙に行くのだろうか?と

自民党憲法を改悪して、軍国主義の道へ進むことがあったなら、徴兵制で鉄砲を担ぐことになるのはこの世代では・・・
今、世界では9割が18歳から選挙権をということで、日本でもそのうち18歳からということにもなるでしょう。
まさにその世代をごっそり徴兵することが出来るということです。
不景気で職もなく、フリーターで日々職探しに追われる人たちにとって、軍隊は安定した職場になるかも知れない・・・
などと考えると、恐ろしくて寒気がします。

AKBの総選挙だと大はしゃぎしているテレビ局もありますが、本来報道関係がしなければいけないことは他にもあるはずです。
歌舞伎座で、お茶タイムに友人と話していたのですが、
「あんな危険な自民党憲法草案はないのに、何故メディアは取り上げないのかしら?」
「皆自民党支持かしら?そりゃCM代が入らなきゃ困るでしょうが」
「どのチャンネルも同じニュースばかりで、あんなにチャンネルがいらない」

今朝の朝日新聞にこんな記事がありました。

 1982年春に発行された小学館日本国憲法」は、37刷92万部に達する異色のベストセラーだ。近く、初めて版を改め、ソフトカバーになって、コンビニに並ぶ。「改憲機運が高まっている今だからこそ、より多くの人に読んでほしい」。出版人の思いがこもる。

最近は、毎年5千部前後が静かに売れていた。昨年自民党が、本格的な改憲草案を発表、年末には安倍政権が誕生した。自民草案は表現の自由をめぐり、新たな規定を加えた。「公益および公の秩序を害することを目的とした活動は、認められない」
小学館の編集者たちは、言論の自由が脅かされるのでは、と危惧した。同社の「週刊ポスト」は1月、自民草案の問題を検証する特集を組んだ。
改憲論議が進む中、書籍でも何かできないか。出来てきた企画が「日本国憲法」を今の世代に読んでもらうこと。若者向け書籍の販売に力を入れるセブイレブンが応じた。
写真や本文の体裁は初版と同じままだ。ただ、帯のコピーは、31年前の「あなたは読んだことがありますか?」から、「読んでから考えませんか?」に変えた。表紙の水玉は直径を0,5ミリ大きくした。届けたい思いは、より強まっている。

こういうニュースこそ、わたしたちに役立つニュースです。

こういうブログがあります

NHKを筆頭に、ニッポンのマスコミ、テレビ各局・大新聞が報道しない「自民党が掲げる憲法改正草案」の中身です。
そんな状況においても、集団的自衛権については中日新聞と東京本社東京新聞がその危険性をなんども、なんども取り上げ、警告を発してきています。
が、その中日新聞グループでさえ、そこで寸止まりです。

  「知られてはマズイ・・・」
  「自民党が政権に就けなくなる・・・」

そう考えたマスコミ各社が、足並みを揃えているのだろうと理解しています。実質的な報道規制が掛かっているともいえます。
ですから、いまだに多くの国民が知らないままでいます。

http://www.geocities.jp/le_grand_concierge2/_geo_contents_/JaakuAmerika2/Jiminkenpo2012.htm#0
日本国憲法改悪草案 日本の未来にふさわしくない 憲法改悪阻止を今こそ」

その下の方にわかりやすく対照表というがあり、自民党憲法草案と現行憲法を対比してあります。
さらにこちらでも
http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2012/12/post_2519.html

「Goodbye! よらしむべし、知らしむべからず」

これらを比較していくと、前文だけでも、自民党の草案はどれだけ後退しているかわかりますが、

自民草案(前文)

日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。
我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。
日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。
我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる。
日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。

第一章 天皇

天皇
第一条 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。

本当にすでに前文で突っ込みどころが満載です。
現行憲法国民主権になったのに、国民主権の前に「天皇を戴く国家で」あっては、国民主権はなく、明治に逆戻りですね。
それで第一章一条に天皇は、日本国の元首であり、とあり、これでは国民主権は絵に描いた餅ですね。
「国際社会で重要な位置を占め」る必要は無く、各国が平等であればよいのでは。
先の大戦による荒廃や幾多の大災害」は、人間が起こした戦争と災害が同一視されるものではありません。戦争が他人事になってしまっています、二度と起こしてはならないものです。

そして、「誇りと気概を持って自ら守るべきもの」は、「国と郷土」の前に平和のうちに生存する権利と基本的人権です。
「国家を形成する」「国を成長」「国家を末永」と続きますが、誰の国を?というと、その国家の元首が天皇では国民の存在は?おかしなことになります。
それに「立憲主義とは、政府の統治を憲法に基づき行う原理で、政府の権威や合法性が憲法の制限下に置かれていることに依拠するという考え方」です。
国の権力を縛るのが憲法なのに、それが自民党草案では国民の権利を奪い、沢山の義務を国民に課しています。(以後、つづく)、

そしてこちらが、現行憲法です。

現行憲法(前文)
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に 除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

第一章 天皇


第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

非常にすっきりしますよね。志も高く、国家間のこともすべて人として納得です。
人の前に国があるのではなく、国民主権が前面に出ています。
少しずつですが、これからも見ていきたいと思います。

もう一つ今朝の朝日新聞にこの記事がありました、

参院選挙で自民党が多数を占めたなら、この憲法改悪と福島の原発事故がなかったことのようにして原発推進をさらに進めることでしょう。
だからと言って、どの党に入れたらよいのかということはわかりませんが、とにかく自民党が日本をどこへ持って行きたいのかを知り、そうさせないための一票を投じたいと思います。