るりとうわた

日常をつづる

久々の観劇


昨日は久々の観劇日で、朝家を出る時は大雨の中を出ました。
夫もこの日はゴルフだったのですが、この大雨で、またしても中止になりました。
それで、駅まで送ってもらうことになり、「行っても帰って来れなくなるかもよ」と、電車が途中で止まるかも?なんて脅かされましたが(笑)町田を過ぎると、雨もそう酷くなくなってきました。
千代田線から帝劇までは地下道で傘居らずで済みますし、私にとっては行きやすい劇場です。
観劇前の2時間のお喋りタイムも、新幹線の事故の話や、孫の話で、瞬く間に過ぎました。

帝劇内に入ると、エリザベートも15周年ということと、舞台装置衣装を一新ということで、新生エリザベートの看板、タペストリーも賑やかです。

私は2004年版と2005年版を観劇し、ほぼ10年前ですが、その頃ルドルフ役だった井上芳雄さんが、今回はトート役と言うのも楽しみですし、感慨深いものがあります。
田代万里生さんもルドルフ役がオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世役ですから、凄い若返り「エリザベート」になります。

STORY:19世紀末のウィーン。
若き皇帝フランツ・ヨーゼフが我が妻にと選んだのは、自由な心と魂を持つシシィ(エリザベート)だった。

一目で惹かれ合い、固い絆で結ばれたかに見えた2人だったが、
その愛はハプスブルク王朝の破滅への序章であった。

自由を愛するエリザベートにとって、宮廷での暮らしは苦痛以外の何ものでもない。
姑の皇太后ゾフィーが取り仕切る宮廷では、自身の子供を自ら養育することも叶わなかった。

ある日、自分の美貌が武器になることに気付いたエリザベートは、
自らを完璧に磨きあげ、ハプスブルク帝国の皇后として栄華を極めていく。
エリザベートが念願としていた望みを叶えたのも束の間、彼女のまわりには、
夫の不義、国民の誹謗中傷、愛する皇太子ルドルフの死と、常に不幸の影がつきまとう。

そして、それらの不幸と共に彼女の前に現れるのが黄泉の帝王“トート=死”。
トートはエリザベートが少女の頃から彼女の愛を求め続け、
彼女もいつしかその愛を意識するようになっていた。
しかし、その禁じられた愛を受け入れることは、
自らの死を意味することであることも、エリザベートは知っていた。

滅亡への帳が下りる帝国と共に、エリザベートの“運命の日”は迫っていた・・・。(公式HPより)

公演: 2015年6月13日 〜 2015年8月26日
スタッフ: 脚本・歌詞=ミヒャエル・クンツェ 音楽=シルヴェスター・リーヴァイ 演出・訳詞=小池修一郎
キャスト:エリザベート花總まり、蘭乃はな、
・トート(黄泉の帝王)=井上芳雄城田優
フランツ・ヨーゼフ1世=田代万里生、佐藤隆紀
・ルキーニ=山崎育三郎、尾上松也
・皇太子ルドルフ=古川雄大京本大我
・皇太后ゾフィー剣幸香寿たつき
未来優希、大谷美智浩、角川裕明、秋園美緒、ほか

ちなみに2004年はエリザベート一路真輝、トート=内野聖陽、ルドルフ=浦井健治、ルキーニ=高嶋政宏、フランツ=石川禅ゾフィー初風諄
2005年版はエリザベート一路真輝、トート=山口祐一郎、ルドルフ=井上芳雄、ルキーニ=高嶋政宏、フランツ=鈴木綜馬ゾフィー寿ひずる、でした。
歴代、エリザベートゾフィー役は宝塚出身俳優で、エリザベートは特にこれまで宝塚で男役の方が演じていたのが、今年初女性役の二人ということです。

私達観劇の回の出演者は上の方達でした。
花總まりさんは「モーツアルト」で、ナンネール役で観ましたが、綺麗なお姉さんという感じで印象は強くはありませんでした。
やはり男役出身の方が印象は強いです、一路真輝さんのエリザベート役は好きでした、孤高という感じで、ひたすら我が道を行くと言う感じがしました。
内野聖陽さんと、山口祐一郎さんのトート役は演技色が強かったように思いました。
そう言う点で、今回はすべて(持っている個性が強くない)がスマートな感じで、その分、トート役は「デスノート」のリュークなみの衣装とメイクで、ちょっと驚きました。
どちらも死神だから共通点はありますが・・・
山口祐一郎さんのあの震えるような歌い方は、私は好きでないのですが、この方の個性と思っていました。
井上さんの歌いだしが、やはり少し似ていたので、あのおどろおどろした雰囲気を出すにはこういう歌い方になるのか?と、少し残念でした。
まっすぐ伸びた唄い方では、黄泉の帝王とはならないのかな?と。
そして、エリザベートの衣装が、本物のエリザベート肖像画に似せた衣装や髪飾り、後ろからの振り向きスタイルがそっくりにしてありました。これは面白かったです。

そしてセットが大幅リニュアルです。
以前は結構リアル感を出してあって、森の中やお城のセット、森の木々にお城の建物を配置したり、エリザベートは自然児、己のままに生きたいのが、城の枠に囚われていくようなセットだったのが、今回は大きな城門が両サイドからおどろおどろした感じで迫りくる、要するにしょせん”籠の鳥”だと言わんばかりのセットで、そこに表情がありました。(笑)
セットは現実離れしているのに、話の筋は今回が一番良くわかりました。
これが不思議なんですが、ルキーニが小者になったからかな?と思いました。
これまで、9回(15年、毎年している訳ではないので)すべて、この物語の狂言回しであるルキーニは高嶋政宏さんが演じて来て、強力なインパクトがありました。
ハプスブルグ家を時には庶民の目で、時に狂気の目で見つめる存在は、悪党でした。
それが尾上松也さんのルキーニはちょこちょこ出て来るのですが、和みになっていて、どういう役どころ?と、思ってしまいました。
弱まって、筋が浮き彫りになったというのも、変な気はしますが。(笑)

そう言えば、新生エリザベートになり、客席は若い方達が増えた感じがします。
それもほぼ満席、中席(臨時席)も使用していました。
舞台から(ルキーニだったかな)から手拍子を促されたら、客席もきっちり揃っていました。
お友達と「リピーターが多いね」とうなずき合いました。(笑)
Wキャストが多いから、いろんな組み合わせを楽しむことが出来ますから、複数回行く方も多いかも知れません。
帝劇もどんどん演目の出演者を若くしていますよね。
その中で、10月の松本幸四郎さんの「ラ・マンチャの男」は頑張っていますが、どうでしょうか?
私は1800年代と、2012年に松たか子さんとの親子共演を見ています。が、今年は見なくてもいいかな〜、なんて思っています。