るりとうわた

日常をつづる

竹の子と観劇


夫のゴルフ仲間で、家庭菜園?というより農地を借りて、農業をしておられるの方が適切かもの方から、大きな竹の子をいただきました。
さぁたいへん!というか、糠がない、我が家は金目米の無洗米を使用しているので、米を研ぐこともないし。
そこで、この日はもち米を梳いて、そのとぎ汁をあく抜きに使用しました。
写真の様に冷蔵庫に立てかけても、50cm以上あります。
でもこんなに伸びたら、竹に成りかけているかも・・・
湯がいて一晩漬け置きました。

半分以上は竹の皮でしたが、それでもこんなにありました。
でも、下半分は確かに竹になりかけていて、硬いかもです。
竹の子ごはん用と、ワカメとの煮物に分けて、春を味わいます。
お陰様で、季節の香りがしました。

そして月曜日に観劇したのが、ミュージカル「1789 バスティーユの恋人たち」です。
帝劇でB席の補助席の抽選があったので応募したら、当たりました。
4000円とお安いですが、一番後ろの席で、階段の上に、折りたたみの席です。
ただ目が悪くなったのか、オペラグラスでも演者の顔に焦点が合わず、メガネを掛けて、オペラグラスの焦点をあてて確認しますが、後は顔はのっぺらぼうで、見ている感じでした、(笑)


STORY

パリに咲き、バスティーユに散った美しき愛の物語。
民衆は貧困にあえぎ、貴族は贅沢に溺れる18世紀末のフランス―。
農夫ロナンは父を貴族に殺害されたことをきっかけに、
パリへ飛び出し、革命派に身を投じる。
デムーラン、ロベスピエール、ダントンら熱き仲間を得て、新しい時代に希望を燃やす。

一方、宮廷に仕える心優しき侍女・オランプは
マリー・アントワネットとフェルゼン伯の逢瀬を手引きしてパリにやってくる。
マリー・アントワネットをつけ狙う一味との騒動に巻き込まれたロナンは
オランプと運命の出逢いを果たす。

決して出逢う筈のなかった二人は強く惹かれ合うも、対立する身分が壁となる。
そして、愛に悩む彼らの心を揺さぶるかのように革命の足音が近づいてくる…。

1789年7月14日、バスティーユ牢獄襲撃。
遂に革命の火蓋が切って落とされる―。

出演者
Wキャスト・ ロナン:小池徹平加藤和樹。オランプ:神田沙也加・夢咲ねね。マリー・アントワネット花總まり凰稀かなめ
古川雄大・上原理生・渡辺大輔・ソニン・吉野圭吾・坂元健児・広瀬友祐・岡 幸二郎

潤色・演出
小池修一郎

ドーヴ・アッティアとアルベール・コーエン

新時代のミュージカルとして、「2012年秋、フランス・ミュージカル界を揺るがすメガヒット作が誕生した。フランス革命の激動の最中に生まれた愛を描いた本作品は、グルーヴ感溢れるロックナンバー、涙を誘うバラード、スピーディーなストーリー展開、鮮烈な演出など全てが評判となり、フランス中を熱狂の渦に巻き込んだ。」とありましたが、
何故、この時代物にフレンチロックにフレンチポップスなんだ??と最初は違和感を感じたのですが、若者が主体のミュージカルということで、それもありかと次第に慣れ、まあ心地よいかな〜と言う感じになります。
そして、フランス革命に関して、分かりやすく納得することが出来、そこは演出家の意図するところが、上手くあらわされた舞台となったように感じました。

制作発表時の小池修一郎さんのコメントの抜粋です。

最後に“人権宣言”というものを出演者みんなで語り謳い上げるというところが、作り手たちが考えるフランス革命。そのフランス革命の発端が人権宣言という形で表明されたということを伝えています。

その人権宣言は、歴史の教科書で習うにしても、私たち日本人にとっては身近なものではないです。
そのことは現在の表現の自由などに結びついていますが、日々、そのことを考えて暮らしているわけではないと思います。そういった権利について考えるひとつのベースメントが、当時のフランスの人々にはあったわけで、その中には思想家もいますが、農民のロナンが、革命家たちのたまり場であるパレ・ロワイヤルに流れ啓蒙され、逆に彼の存在が革命家たちにも影響を与えるというところが、この作品の面白いところでもあり、そして今日に繋がるところなのかなと思います。つまり、偉大な革命家を賛美する作品でもないし、滅び行くフランス王国ブルボン家マリー・アントワネットを中心とした人々の悲劇ということでもない。それらを全部織り交ぜて、そしてフランスという国が人権宣言を出した…そこに至るプロセス、そこにいた人々のことを描いているわけです。

そして、今回東宝版を上演するにあたって、新たにナンバーを追加するため打ち合わせでパリへ行っていました。その時のパリは平穏で、帰国から2週間後にあのテロ事件が起こりました。それ以降、世界情勢はどう変っていくのかというのを連日の報道を見ながら色々思うところがあります。そういう今の状況の中でこの作品を見ると、ここで謳われている人権というものに対して、ルイ16世マリー・アントワネットたち当時の支配者にもこの人権はあったわけで、世界中の人々、宗教も人種も超えて、ひとつの社会を構成していくのだという根本の認識が盛り込まれていると感じます。これが、実はこれから私たちが向かっていかなくてはいけない大きい21世紀の課題なんだと思います。今の社会情勢の背景を考え改めて作品を思うと、様々な階層の人が同時に舞台に登場し、それぞれに主張しそしてこの物語の最後ではバスティーユの牢獄を襲撃し、門を開ける。この物語の中に込められているものは、恐らくは、21世紀のこれから私たちが生きていく中で、人権宣言がなされて、フランス革命があり、それが今の社会に繋がった…ということを、なんとなく「そうなんだ」と思うということからもう一歩先に、この作品から感じ、考え、そして私たちが未来に向かっていくことがひとつのポイント、礎になるという気が致します。私もあのテロ事件がなければ、この作品とこれからの世界を結び付けては考えなかったと思うのですが、日々変っていく世界について考えさせられる“厚み”がある作品だと思います。