るりとうわた

日常をつづる

観劇(新橋演舞場)

先週久々の新橋演舞場での観劇でした。

ブロードウェイ・ミュージカル
コメディ・トゥナイト!
ローマで起こったおかしな出来事《江戸版》

[演出・上演脚本・訳詩] 宮本亜門

[作詞・作曲] スティーヴン・ソンドハイム

[脚本] バート・しぇヴラヴ・ラリー・ゲルバート

「出演」・片岡愛之助 ・内博貴平野綾ダイアモンド☆ユカイルー大柴徳井優松田美由紀高橋ジョージ上山竜治(鈴木壮麻)

[ストーリ]
お江戸の街に並ぶ3軒の家。

ひとつは薬問屋の布袋屋楽右衛門(高橋ジョージ)の家。女将のお高(松田美由紀)、息子の比呂(内博貴)、丁稚頭の金吉(ルー大柴)、そして比呂付きの丁稚の丁吉(片岡愛之助)が住んでいる。

もうひとつは澤野屋(ダイアモンド☆ユカイ)が営む美女を集めた置屋。そしてもうひとつは幼い頃にさらわれた二人の子供を探して放浪中の川端平吉(徳井優)の留守宅。ミュージカル
ある日彼は、主人の比呂が置屋の新入娘お美津(平野綾)に恋していることを知る。丁吉は、楽右衛門夫妻が旅に出ている間にお美津との仲を取り持てたら自由の身にするという約束を比呂から取り付けた。だが、実はお美津は侍の荒尾正蔵(鈴木壮麻・上山竜治)に身請けされることが決まっている身。丁吉は置屋の主人を丸め込み、お美津を家に連れ込む。事は上手く運ぶと思われたが、そこに突然一人で帰宅した楽右衛門を、お美津が身請け相手だと勘違い。楽右衛門は留守にしている川端の家にお美津を誘い込む。

そして、お美津を身請けしに荒尾が現れ、更には放浪の旅から川端も帰宅し、なんと楽右衛門の浮気を疑うお高までもが旅から戻り―――。

丁吉の仕掛けた策略はとんだ方向に向かってこんがらがり、ドタバタに……さて、丁吉の運命はいかに!?

シェークスピアにあるところの”間違いの 喜劇”と言った風な内容です。
せっかく江戸調にしたのに、金髪のまげや結い髪は、どうしたことか??と思いましたが、
置屋の娘の衣装も、サンバありと様々で、万国調でした。
チラシの文句に”抱腹絶倒の超ドタバタコメディミュージカルと書いてあるので、舞台を観ていてもまことにドタバタと、舞台を駆け回るというドタバタ劇でした。
平野綾さんと上山竜二さんが歌うとミュージカル風で、他の方はそうでもないので、これは統一はしないのだと感じました。
最後に全部解決して、うまく収まるところは、皆ハッピーで良かったです。
終わりよければすべてよしという気分で帰れますから。(笑)

特に印象に残ったのは,ルー大柴さんの存在感でした、さすがコメディアンという感じで、間合いとセリフのテンポが良くて、ここは喜劇になっていました。
私が観た時ははじまってすぐだったので、時間が経てばもっとみなさん、こなれて行くと感じました。


ここから内容とは別の話ですが、
ただ、私が観た席は、【料金(税込)】
1等席:13,000円
2等席: 8,500円
3階A席: 5,500円
3階B席: 3,000円
桟敷席: 14,000円
この中の、3000円の席で、3階の左横でした。
その席が座席に座ると、まったく舞台が見えなくなってしまい、驚きました。
14席あるのですが、くっついて3人が座っていました。
5分の一ぐらいだけ腰かけて、前に出るとようやく舞台の右半分が見えるようになります。
隣に了承を得て、3人とも前に乗り出します。
真下の花道を出演者が通る時は、左正面のスクリーンに映し出されます。
私は身を乗り出している姿勢に疲れたので、もう諦めて、スクリーンを見ていようと画面を見ると写っていません。
花道を使う時だけ画面に映像が出るだけでした。
「これなら、立見席の方がましね」と呟くと「明治座でもこれはないわね」と、右隣の方が、左隣りの方は、正面席とカーブしている席に移動しました。
私も「シアターコクーンでも、見難いだけで、ここまで見えないということはないわね」と。
「前の席の右横に居る方は、身を乗り出していないので、坐った状態で見えるということですね」
「そうでしょうね」
「こんなに席が空いている(3階は3分の1は埋まっているだけ)のに、よくこんな席を売ったわね。あちらに移動しましょう」
「あの席はお値段が違うんじゃないの?」と私、その方は「前に来た時は3000円で、あの辺の席でしたよ」と言うので、幕間に移動しました。
カーブのところに移動した方も来られて、また3人で舞台の正面側に座りました。
以前、確か今は無い青山劇場だったと思いますが、移動したら、駄目だと係りの方が来られました。
でもどこの劇場だったか、3階の前の席が全部空いていて、後ろだけが埋まっていた時は、自由に移動させてくれました。
その方が、演者の方もやりやすいと思いました。

11時開演で、1時間ちょっとして休憩に入り、昼食タイムになるのは歌舞伎座も同じです。やはり松竹系です。
右隣りだった方はお弁当を買ってこられたので、私は売店でパンを買ってきて、座席で食べました。
その方は、歌舞伎通で、愛之助さんはスパニッシュもするし、色々と挑戦されるそうです。
私も「歌舞伎役者の方は器用ですね、松本幸四郎さんもミュージカルもされるし、何でもこなされるから」と言いました。
私が興味あるのは、井上ひさし氏と蜷川幸雄氏だったけど亡くなられたので、今はミュージカル中心かな?で、どう江戸風ミュージカルになったか、気になってと言いました。
で、演出家の宮本亜門さんの実家が、この劇場の目の前の喫茶店でと言うと、その方が、「それで〜」と言い出しました。
時間に余裕があったので、喫茶店でコーヒーを飲んでいたら、テレビ東京が居て、なんかインタビューをしていて、亜門さんの話をしていたけど、きっとご両親だったのかな?と、それでご自分がそこに写るから、席を変わってほしいと言われたそうです。(笑)
それは偶然の遭遇でしたね。
幕間の35分間、そんな舞台や脚本家や演者の余談?を話し合いました。いや面白かったです。
後半からは、ようやく舞台が苦労せずに見れたので、舞台の話の中に入っていけました。
3人で、半分の舞台の時間を損したね、と笑いあいました。
3階左横14席は、売る際に”但し書き”をつけるべきです。(そう言う情報を公開している劇場もあります)
私たちは2度とその席は買わないだろうし、今度はアンケート用紙に(今回はなかったので)、そう書いてきたいと思いました。
またどこかの劇場でお会いしたら、一緒に観劇しましょうね、と話して別れました。