るりとうわた

日常をつづる

そんな馬鹿な!?な話


朝夕は随分涼しくなりましたが、昼間の太陽の強さはまだまだ衰えを知りません。
ところが、5時過ぎると暗くなるのが早いですね、まさに秋の日はつるべ落とし、ということです。
暑さ寒さも彼岸まで〜、となりますかどうか・・・

今日の話は、そんな馬鹿な!という週刊誌の話ですが、こんなことを真剣に考えている人がいるということに、びっくりです。

東京五輪のために500億円かけて「江戸城」再建?


 ロンドンはバッキンガム宮殿、北京は紫禁城、パリは凱旋門。世界の都市には、必ずその国の歴史や文化を代表する建造物がある。しかし、東京には……。
「だからこそ、江戸城を再建したいのです!」こう力説するのは認定NPO法人江戸城天守を再建する会理事長の小竹直隆氏。
「2020年、東京五輪には内外から約1千万人が来訪するといわれています。ですが、東京には日本の歴史や文化を誇る建造物がない。今こそ、日本一壮大で美しい城だった江戸城天守を再建する好機です」

 小竹氏は、JTB専務を経て、東京観光財団専務理事を務めた。東京を売り込むために世界中を飛び回ったが、そのたびに東京には歴史的ランドマークがないことを痛感したという。
「東京が世界に誇る観光都市になるためにも、江戸城再建は必要です」(小竹氏)

 江戸城再建に期待する人は政界にもいる。松沢成文参院議員は、12年、東京都知事選に立候補した際の公約として、江戸城天守再建を掲げた。また、昨年8月に行われたNPO法人との政策意見交換会では、谷垣禎一自民党総裁も強い関心を示したとされている。

 では、どこに、いくらかけて再建するか。
 場所は、一般公開されている皇居東御苑の一角を想定している。今も天守の台座だけが残っているからだ。江戸城天守は、1657年に「明暦の大火」で焼失。その後、加賀藩の前田家によって台座は修復されたが、幕府の経済的理由により天守は再建されなかった という経緯がある。

 再建費用は、総木造で忠実に復元すると400億〜500億円かかる。12年に約500億円をかけて復元された東京駅と同じ規模だ。費用は協賛企業や個人から寄付金を募る。

 巨費を投じることに批判もある。だが、年間151万人が訪れる観光スポットとなった大阪城も、1931年に復元されたもの。年間来場者147万人の名古屋城も戦後に復元されている。江戸城は、これをはるかに上回る効果が期待される。作家で『江戸城を歩く』などの著書のある黒田涼さんはこう語る。

「経済面だけではなく、精神面での効果もあります。各地のお城は、全国で郷土の誇りになっています。首都・東京の江戸城天守は、日本人の誇りと精神性のシンボルとなりえます」

 江戸城で外国人をおもてなし。2020年、それは現実になるかもしれない。

週刊朝日  2013年9月27日号

こんな話、こんなことに500億円がかけられる道理がないと思っていますが、まさかオリンピックだからまかり通るなんてことはないですよね。
復興庁によると、8月12日現在の東日本大震災の避難者は28万9611人で、この半年間に約2万5000人減少。ただ、放射能への不安を抱える福島県は県外避難者が5万2277人いる。これが現状です。
同じ日本人として、500億円の寄付を集めるのなら、福島へ送ったほうがいいはずです。

しかも、なんで何もかも東京一極集中化しか考えられないのでしょうか?
日本にはそれこそ姫路城も、名古屋城も、大阪城も、松本城も、熊本城もetc、あるのですから、世界の観光客に、回ってもらえばよい話です。
観光地はいっぱいあります、なぜこんな狭い見識なのでしょうか?
ギボウシの花

しかも、文中「1657年に『明暦の大火』で焼失。その後、加賀藩の前田家によって台座は修復されたが、幕府の経済的理由により天守は再建されなかった」 とありますが、
家康は江戸開府して以降、天下普請による江戸城の拡張に着手したのですが、この徳川氏の目的は、この天下普請を諸藩に課すことによりその財政を逼迫させ、財政的にその勢力を削ぐことであったわけです。
明暦の大火で焼失した後、ただちに再建が計画され、現在も残る御影石天守台が前田綱紀によって築かれた(高さは6間に縮小)。計画図も作成されたが、保科正之の「天守織田信長岐阜城に築いたのが始まりであって、城の守りには必要ではない」という意見と江戸市街の復興を優先する方針により中止されました。(この辺はウィキペディア参照)
ようするに、もう徳川家の天下泰平となり、各大名の力も弱くなり、戦いの象徴のような天守閣は必要なくなり、無用の長物であり、それなら街の復興にお金を掛けようという、善政だったわけです。
歴史的にも価値のない江戸城天守閣を作る意味がわかりません、観光用のテーマパークの意味しかない箱モノは、このご時世にはそれこそ、無用の長物というか、単なる無駄にしか過ぎません。

トップが「汚染水は完全にブロック」などという嘘をまかり通すから、こういう妄想が生まれるのですよね、現実に目をむけましょう。
もっと国民の目を福島に向けて、解決の策を急がせましょう。
福島の解決なくして、2020年のオリンピックの成功はないでしょうから。

最後の写真は、やはり食べ物です(笑)、今日生協で買った、秋の味覚の巨峰です。
498円です。ちょっと贅沢!(笑)
来年消費税が上がりますね、庶民の暮らしを直撃です。