るりとうわた

日常をつづる

演劇界の今

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豪雨災害に会われた方々、お見舞い申し上げます。

また今年も大きな災害が起きました、なのにまだ降り続く雨です。

水害被害の片付けのためにも多くのボランティアの手が必要だということですが、コロナ禍の影響で、他県からの応援は入れないというところが多く、人手不足と言うことではかどっていない上に、さらに雨が降るという最悪の状態になっているようです。

この自然の驚異の前に人間の力のなんとか細い事かと、痛感せざるえませんね。

上の写真は庭に咲いた白百合の花ですが、昨年球根を植えたばかりで、大きな花を咲かせてくれました。

毎日の雨に打たれ、花も大きく、重くて下を向いてしまっています。支えをして、写真に撮りました。

 

観劇が私の趣味の一つだったのですが、今年はどうでしょうか?観劇は叶いそうにありません。

東京都が10日にステップ3に移行してから、徐々に演劇界も動き始めました。

今まで5か月間、首状態同然でしたから、待ちに待った解禁でしょうか。

新型コロナウイルスの影響に苦しむ舞台・演劇界。状況を注視しながら数カ月ぶりに公演を再開した劇場では、新たな試みが行われていた。舞台に現れたのは、つばが飛ぶのを防ぐため、個性的なマスク姿となった俳優らだ。

 新国立劇場(東京都渋谷区)で9日、「願いがかなうぐつぐつカクテル」が開幕した。北村有起哉さんら俳優は全員、舞台上で透明のマウスシールドや衣装で口元を覆って演じる。

 全国公立文化施設協会が5月に出した劇場などにおける感染拡大予防ガイドラインは、公演関係者に対し「表現上困難な場合を除き原則としてマスク着用」を求めており、これに沿った対策という。ネコやカラス役はそれぞれ動物をかたどったマスクを着用し、ミヒャエル・エンデ原作のファンタジーならではの工夫をする。

 能楽では、地謡が「演者マスク」と呼ぶポリエステル製のちりめんで顔を覆って謡をうたっている。奈良市の春日若宮おん祭で奉納される芸能「細男(せいのお)」から着想したという。金春流能楽師の本田光洋さん(77)は「マスクよりも密閉されていないので、声を出すのは自由だったようです」。

 5日に東京・千駄ケ谷国立能楽堂で催した「轍(わだち)の会」は、間隔を空けるため地謡を普段より2人減らして6人にした。本田さんは「多少ボリューム感に欠けたかな」。大鼓や小鼓の奏者に飛沫(ひまつ)がかからないよう、笛の奏者の座る位置を普段より後ろにずらした。(伊藤綾、井上秀樹)

https://www.asahi.com/articles/ASN7C35SQN7BUCVL010.html?iref=pc_rellink_02

また前回も書きました、パルコ劇場のこけら落としの舞台も7月1日から始まり、順調に進んでいるようです。

 

 当初、初日は6月20日だったが、新型コロナウィルス対策のため、客席の配席と公演スケジュールを見直し。千秋楽は予定通り8月8日で、公演数は当初の56公演から45公演に減少。チケット販売は客席(636席)の50%以下、最大318席とした。

 2016年8月から建て替えのため休館し、リニューアルしたPARCO劇場のオープニングシリーズ第1弾「ピサロ」(主演・渡辺謙)は3月20日に開幕したものの、3月末に中止。第2弾「佐渡島他吉の生涯」(主演・佐々木蔵之介、5月13日~6月7日)も中止。「大地」がPARCO劇場再開の第一歩となった。

 脚本・演出に3密を避ける工夫を凝らし「Social Distancing Version」と銘打つ。コロナ禍による公演中止が相次いだ後、観客を入れて舞台を上演した主要劇場はPARCO劇場が初。三谷氏が1994年から新作を発表し続けてきたホームグラウンドで演劇再開の先陣を切った。

 とある共産主義国家。反政府主義のレッテルを貼られた俳優たちだけが収容された施設があった。強制的に集められた彼らは、政府の監視の下、広大な荒地を耕し、農場を作り、家畜の世話をした。過酷な生活の中、何より彼らを苦しめたのは「演じる」行為を禁じられたことだった…。

 大泉洋(47)山本耕史(43)竜星涼(27)栗原英雄(55)藤井隆(48)濱田龍臣(19)小澤雄太(34)まりゑ(34)相島一之(58)浅野和之(66)辻萬長(76)と豪華キャストが顔を揃えた群像劇。不可思議な生き物“俳優”とは何なのか。三谷氏が俳優への愛を込めた「三谷流俳優論」が笑いとともに展開される。山本の分厚い胸筋も話題に。鍛え上げた肉体美を披露し、爆笑をかっさらう。

 新作「大地」に続き、三谷氏のライフワーク「三谷幸喜ショーガール」(7月27日~8月7日、出演=川平慈英シルビア・グラブ)「三谷文楽 其礼成心中」(8月13~20日)と3作品連続上演となる。

 三谷幸喜氏(開幕前、公開フォトコール時のコメント)コメントがあります。

 今、舞台俳優たちはなかなか演劇に携わることができず、演劇関係者はみんな、凄く苦労しているところでございます。「大地」は、今の状況とほぼ同じような設定で、集められた俳優たちは演じることができません。(脚)本を考えて書いたのは去年なんですけれども、何という先見の明だろうかと、我ながら思っています(笑)。演出は3密を避けるため、いろいろ工夫しております。例えば、部屋にはベッドがいくつも並んでいるんですけれども、区分けをしまして、俳優さんたちは基本的にはそれぞれのスペースでセリフを言います。1924年(大13)、今から約100年前になりますけども、築地小劇場(日本初の新劇の常設劇場)が誕生いたしました。これがある意味、現代演劇のスタートと言ってもいいと思うんですけども、幕が開く時、銅鑼(ドラ)を鳴らしたと言われております。僕らは今、なかなか舞台ができない状況にありますけれども、いつもの状態に戻って、また必ず芝居ができると思っておりまして、僕らがその先陣を切ることになりました。ということで、今回の芝居も最初、銅鑼の音から始まります。

 また昨日は歌舞伎座の再開の記者会見が行われました。

 

歌舞伎俳優の松本幸四郎(47)、市川猿之助(44)、片岡愛之助(48)らが13日、東京・歌舞伎座で行われた「八月花形歌舞伎」(8月1~26日)の製作発表に出席した。

 歌舞伎座新型コロナウイルスの感染拡大防止で3月から公演を中止しており、今回は5カ月ぶりの再開。飛沫感染対策として、常連客が役者の屋号「成田屋!」などと声を張る大向こう(おおむこう)や、「日本一」「待ってました」などおなじみの掛け声が禁止される中での上演となる。

 大向こうは客席後方からの掛け声。絶妙なタイミングで芝居を盛り上げるが、愛之助は「(舞台上で)見得を切って(掛け声などの)恩顧がないとういうは、非常にガクッとくるもの」と正直に吐露。音響で大向こうの再現を提案したが、「声をかけていいんだと間違ってしまうお客さまが出るかもしれない」との理由で却下されたという。

 幸四郎は「今回は堂々と歌舞伎を演じる。それに尽きる」と力説。中村勘九郎(38)は「歌舞伎はお客さまとのコミュニケーションを大切にするので、恩顧がないと寂しい。見ていただけるお客さまも物足りないかもしれないが、舞台上からはパワーを送りたい」と熱演を約束した。

 今回、歌舞伎座では4部制を初めて導入。各部でスタッフも総入れ替えとなる。観客が食事などを楽しむ幕間はなく、休憩なしで1演目を1時間程度で上演。音声ガイドや筋書き本の販売もなく、新しい上演スタイルとなる。

 猿之助は歌舞伎の配信を視野に「次の歌舞伎を生み出す良い機会。100年、200年のスパンで変わっていく」と指摘。中村七之助(37)は「生の舞台はなくしたくないが、VR(バーチャルリアリティー)を取り入れた上演も試験的にやってみたい」と提案していた。

 上演再開にあたり、国際感染症センターの大曲貴夫センター長が歌舞伎座を視察。楽屋も含めた感染防止策を指示した。客席は1808席のうち823席を使用。役者が登場する花道付近の座席はより間隔をあける。

 出演者やスタッフら上演に関わる約500人にはすでに抗体検査を実施。約250人は陰性で、残る半数は2~3日中に結果が出るという。

 徹底した安全対策を強調する松竹・安孫子正副社長は「世の中の感染状況をみながら、元の方向(上演スタイル)に進みたい」と説明。経営状態は「正直、厳しい」としながらも「歌舞伎、演劇の火を消してはいけない。上演することによって前向きな姿勢を示したい」と話していた。

 皆さん知恵を絞って、新ルールに沿って、変更をされ、新しい創意工夫をされて、演劇を続けていく決意を実行されています。

そんな中、残念なニュースも流れました。悪い例が出ると、これ一つで、演劇の舞台がすべてそうであるように取られるのは残念です。以下スポニチ新聞より


クラスター発生の山本裕典主演舞台、出演者が体調不良でも上演強行…主催者側把握か

 出演者、スタッフ計12人と観客2人の新型コロナウイルス感染が明らかになった俳優山本裕典(32)の主演舞台「THE★JINRO―イケメン人狼アイドルは誰だ!!―」(6月30日~7月5日、東京・新宿シアターモリエール)が、体調不良者がいる中で上演を続けていたとみられることが11日、分かった。この日新たに関係者と観客ら6人の感染も判明して計20人となった。
 国内で初めて舞台でのクラスター感染が発生した同公演。主催者の発表では、千秋楽翌日の6日に出演者で「スーパーブレイクダーン」のTAKUYA(23)の感染が発覚。このため全共演者とスタッフが8日にPCR検査を受け、10日までに計12人の感染が判明した。この感染拡大の原因とみられるのが、体調不良の出演者がいながら上演を強行した疑いだ。関係者は「楽屋で“体調が悪いのに出続けている出演者がいる”と聞いて大丈夫なのかと思った」と明らかにした。出演者の健康状態については、主催者側も把握していたとみられる。

 小規模な劇場のため、楽屋は8畳ほどの大きさで、出演者の多くが同時に滞在することもあったという。検温やマスク着用など気を付けていたが、密になる場面が数多くあったことは否めない。出演者ら全関係者が濃厚接触者と指定されるなどソーシャルディスタンス維持ができていなかったのが実情だ。

 シアターモリエールは通常は186席。今回は政府のガイドラインに合わせ、100席弱に減らして上演。同ホールによると、公演以外の時間は窓を開けるなど換気に気を付けていたが、公演中は密閉状態だったという。

 主催者は都内で韓流俳優のイベントを数多く手掛けるイベンター。関係者は「今回は舞台公演といっても実際はイケメンを集めて女性ファンを喜ばせるという内容。ホストまがいのイベントだ」と話した。一部の出演者は出待ちしたファンに握手やサインなどをしていたが、こうした感染予防の意識の低さも感染拡大につながった可能性もある。

 今週末には東京・帝国劇場や兵庫・宝塚大劇場など、大型劇場での舞台公演が再開される。演劇関係者は「元々舞台役者ではない人たちのイベントでクラスターが出た。コロナ禍でここまで我慢してやってきたことが水の泡になるかもしれない」とこぼした。再出発を切る大手の商業演劇界にも多大なダメージを残すことになった。」

本当に深刻な影響を与える報道ですね。

ただ、アイドル舞台と言うものが、どういうものかよくわかりませんが、舞台から飛沫が飛んで前の客席の人に感染するというのでは、ソーシャルデイスタンスの距離は取れていません。

普通の舞台では、前3列ほどは観客席は取られていないので、数(3m以上)メートルは離れているはずです。よほど小さな劇場であり、個人的接触もあったということですから、大きな舞台とは一緒に語ることは出来ないと思います。

ただ、こうした少しのルール違反でも、コロナウィルスは確実に感染するということです。

気を抜くことは出来ませんね。

ほころびを見つけて菌は増殖するということです。舐めてはいけません、これぐらいで、と言うことはなく、徹底的にキチンとすることが必要だということのようです。

「ペスト」では、小説ですが、主人公の医者の方が「第一波が春ごろ。8月には第2波が大流行、そして10月に第3波、11月に第4波、クリスマスの頃には落ち着くかと思ったが、結局年が明けてから、ようやく落ち着いた」というように述懐するところがあるのですが、まさにそうかも知れないと・・・怖くなる日々です。

いまこそ皆が知恵を絞って、そうならない方策を考えていかないといけませんね。

日本政府って、あるのですか?

「GO To トラベル」って、東京の人が県跨ぎで出かけて行って、いいのでしょうか?

地方の方が、東京へ遊びに来てもいいのでしょうか?

実情に合った政策が出せないものかと、思ってしまいます。

若い無症状の感染者が多いから、医療はひっ迫していないと言っても、この数が積み重なれば、年配者も増え、たちまち混むでしょうし、医療に従事しておられる最前線の方々の戦いは今までも、これからも続く訳です。そちらの補償費、補填費、補助費に回すほうが有効ではありませんか?

しかも近い、無症状の患者からその後の連絡が途絶えるとは、どういうことでしょうか?ホテルに隔離されることもなく、市中にさまよっているのですか?

東京都は13日時点で、療養中の感染者の内訳について▽入院651人▽宿泊療養80人▽自宅療養258人▽入院・療養等調整中396人と発表している。このうち「入院・療養等調整中」の中には、前日に陽性が確認された感染者を中心に宿泊療養の調整などを行っているケースが多いが、連絡が取れなくなった感染者もいるという。

菌をばら撒かれているのと、同じことです。有効な政策が欲しいですね。

このままでは、不安がいっぱいです。